少なくとも二、三ヶ月に一度はどこかへ行かないと、頭がおかしくなってしまいます。
もはやどこでもよかった、わたしはそう供述しております。
今回は、四国の気になっているところを一気に網羅する旅としました。
|DAY1 東京→高松
4時に起きました。7:50成田発の飛行機に搭乗のため……。
睡眠時間3時間未満でもアドレナリンがぶっ放されるのが旅行ですよね。
ギンギンで空港へ。
無事搭乗途端に就寝してしまいました。
高松空港には9:30ごろに到着。っぱ空路だぜ。(伏線)
空港からレンタルカーを行います。
お遍路さんのお着替えどころがあり、巡礼文化の波動を感じて興奮してしまいました。おれもはやくこれになりたい。
|金毘羅船船シュラシュシュシュシュ
レンタカーで真っ先に琴平に向かい、金刀比羅宮に行きます。
いわゆるこんぴらさんです。
出雲大社くらいの博物館等駐車し放題のノリで行ってしまい、駐車場情報をちゃんと見ていなかったのですが(反省)
ぶお〜んと走っていると突然、道端のおじさんが手招き立ちはだかった。
駐車場はもうここしか空いてないよ言われ、轢き倒すわけにも行かずそこに停めることに。
「じゃあこれ支払券、あとでむこうのお土産屋さんで700円支払って。そのお土産屋で1500円分買い物したらタダになるから」
ひえ〜完全にやられた気しかしない。周りに500円くらいの駐車場もある。
くっそ〜空いてないわけないだろ!ちゃっかりしてるな香川は。
参道は楽しげにおしゃれなカフェやらお土産屋さんや病気のソフトクリーム(おいりソフト)が並んでいる。
すると急に「100段目」の文字が。もう始まってたってわけね……。
じわじわ階段を登らされている気配を感じてはいたが、お土産屋さんを牛歩で物色していたため疲れはない。だがここから本気を出されるっぽいという空気感だ。
とはいえ、お土産屋さんは続く。
10段くらい登ったら物色、また登って物色、また……。
というのを繰り返していたら、その様子を見ていたか店主のおばあに
「そんな調子じゃ上まで行けないよ!」と持ち前の鈍足を全否定されてしまった。
それは同時に、この先の長さを物語っているとも言えるが……。
鈍足ながらも大門に着く。ここから境内だそうだ。
門をくぐると、傘の下で商いを行う人たち……ボス戦前の一本道、こいつらの前を通るたびに戦いを挑まれ、手持ちの道具で回復しながら、仲間と共に倒していく、その先に待つ勝利のために………。
漠然としたRPGあるあるのノスタルジーを感じながら、恐る恐る通ってみる。
すると店主のおばさまになにやら黄金のかけらを渡された。食ってみろと言っている……。
わ〜〜飴ちゃんだっ♡
ちょっとだけゆずの香りのする素朴な甘さのべっこう飴ちゃん売りだった。彼らは「五人百姓」と呼ばれ、この5店だけが唯一境内で商売することを許されているという。やっぱり四天王的なつよさがある。
この飴ちゃんは加美代飴と言う。黄金色で扇の形をしている。中にはミニハンマーが同封されていて、それでもって叩いて割って食べるのだという。
こんぴらさんにお参りに行ったことを、行ったことのない人にも分け与えられるように、割ってシェアするのだと教えてくれた。
しょうじき全部が面白すぎる。かなり物欲に駆られたが、結構リアリストなわたしは
いやしかし・・・飴って食わんのよなぁ〜。と思ってしまった。
飴って食わなくないか?月一で食えば食ったほうよ。最低でも5枚入り、だれかにあげるにしても、ハンマーは一個しかないし・・・。
などと、戯言を。今この文章を書いている時点ではかなり後悔している。記事に載せられる©️俺の写真もないし。次の機会があったらぜったいに入手します。はい再走。
お腹が空いたため、舟々せんべいを購入。こういうせんべい好きなんだよな。甘い系せんべい?卵のやつ なんていうんですかこれ
金毘羅船々はお座敷あそびでも有名な香川民謡。わかんないけど聞いたことある気がする。みたいな認識だったが、いろんなところで歌詞やメロディが引用されているため全てがあやふやだ。
そのせいで今旅はこちらの楽曲に呪われた。
femme fatale「鼓動」Music Video - YouTube
そうしていると、書院にたどり着いた。
あの円山応挙のむっちり手足ふわふわにゃんこタイガーの襖絵が見られるらしい。見るに決まっとるそんなん。
襖絵の撮影はできなかったが、ベリーキュートであった。
応挙の絵を生でちゃんと見るのは初めてで、詳しいとか特段好きなわけでもなかったが、やっぱり生で見るとミーハー心が芽生えてステッカーなんか買ったりした。
あとなにより書院自体が美しくて、特に小雨降る中庭は風情があった。
この日初めて雨天に感謝した。
ふらっと入ったが思った以上の満足感を得て、書院をあとにした。
雨もあがってきて、軽快に本殿を目指せる。
でもこんぴらといえばあの階段をよく見るけどな?
やっぱりありました。
チビ助…あと10段はいける!ふーん、俺20段はいけるけど。減らず口を!
結構な道のりにも思えるが、正直なところ私は別にたくさんの階段をあがるのはさして嫌いじゃない。(越知月光)別に好きでも楽なわけでもないが、山登りとかも楽しいし、長距離歩き続けるのも嫌いじゃない。足腰そんなにやわじゃない。ゆっくり登る方がしんどいのでサッサと登った方がいい。
まあこの励ましの傍に百度石があるのにはさすが笑ってしまいました。鬼モードすぎる。(登ってる途中にもあったので、体力自身ニキかそうでないかで選べるのかな?良心的でした)
全部登り切ると素敵な景色が広がっていました。
遠くに見えた山の形が、イラストとかで簡単に描いたみたいなお椀をひっくり返した観念的な山の形でびっくりしました。
いい景色なので写真を撮りました。
登ってきた階段は、なんかよくわからんけど聖地らしいので、聖地ファンとしては聖地ならということで聖地らしく聖地の写真を撮りました。
晴れますようにとお参りして御朱印をもらう。この本殿の先には奥社があって、どうやら岩肌に天狗の面がくっついている?ようだ。ぜひとも拝みたい…と思って向かうと、立て看板があった。
観光地の看板はしっかり読む派なので、目を通すと、ここから片道30分はかかるようだった。
そらあかん。こっちは鈍足で、しかももうお腹が空きまくっているため頭ん中はうどんでいっぱいだ。そんな状態で天狗様に会いたいなぞ、失礼極まりない。邪念を捨て清らかな心でお参りすべきだ。うんそうだ。
心を騙し、金刀比羅宮を後にしました。結局お土産屋さんでみんなで“有意義な”1500円を支払って車で脱出。
|料理家おすすめのうどん屋さん
うどんは食っときたいよってわけだが、ありすぎてどこがいいのかわからない。
正直うどんのうまいマズイもわからない。わたしは基本何を食っても美味いタイプのバカ舌だ。かかってこい。なんだってとりあえず食う。
今回は同行者が候補で挙げてくれた「かなくま餅11号線」に行くことに。寛永通宝のせんべいも入ってるし、料理研究家がいいよって言っているらしい。料理研究家なんてリュウジしかしらないですがね。。。
ほんで着きました。
かねもちうどんをご注文。何やら揚げた餅が入っているらしい。
おねえさんがあんこ入りにしますか?なしにしますか?と聞いてくれるので、信仰上の理由であんこが食べられない人にも安心。
おれはあんこ信仰なので、入りでお願いします。
揚げたあんこ入り餅とうどん一緒に食べるの美味しすぎるだろ。この寛永通宝せんべいはえびせんっぽくてぱりぱりで美味しい。空きっ腹に優しいおうどんだ。優しすぎてどれだけ勢いよく食べても大丈夫。
うどんはおいしいしつけものも食べ放題、しかもアタック西本とシシガシラ脇田のサインがある。最高。
https://www.instagram.com/p/C1QAIF3yLAO/?utm_source=ig_web_copy_link
してここでゆっくりしてもいられない。ほんもんの寛永通宝を見にいくんだい!
|その前にunravelする
かなくま餅11号線を後にして、寛永通宝へ向かう。。。
と思いきやそこを通り過ぎ北上。
目指すは日本のウユニ塩湖と名高い(?)「父母ヶ浜」だ。
近年SNSでバズっちゃっているらしいが、本物のウユニ塩湖に行くのは難しい中、気軽にunravelできるんだったら絶対行きたいってわけだ。
椅子は持参しなきゃいけないみたいなので、空気椅子を持っていく。
現実はドン曇りだが、どんな景色が待っているんだろうか。
砂浜に降りていくと、何やら怪しげなおじさんがおもむろに近づいてきた。
あーあ、また変なんに絡まれちゃうよと無視すべく身構えると、おじさんはこんなことを言った。
「自分はここのボランティアで、向こうにいる青いジャケットを着ているおじさんもボランティアだ。あのおじさんに頼めば写真を撮ってもらえる。だけど君たちのような若い女性グループに、青いジャケット以外の人が写真を撮ろうか?と声をかけてくるときがあるかもしれない。そいつらは親切のふりしたエロカメラマンだから、気をつけて。」
エロカメラマン??????????????
話を聞いて自分が勝手に記憶を誇張したのかとさえ思ったが、はっきりおじさんの口からそう聞こえた。一緒にいた友人もそうだと言っていたので、本当にエロカメラマンと言ったんだ。
おじさんは、地元の誇れる砂浜をそんな使い方して欲しくないみたいな話もしていた気もするが、エロカメラマンで頭はいっぱいだった。
正直この浜は通過点でしかなく、インスタ映えに興味もない我々はちょろっとどんな栄え方をしているのか見て速攻で去る気持ちですらいた。なのに入浜直後におじさんはこんな美味しいタネをくれた。
そこからはもうエロカメラマン探しだ。あいつはエロ?いや家族か、そいつがエロ?いやカップル?エロどれだよ。エロ探せ。
いやもはや、観光地で見ず知らずの人の写真をこっそり撮るのが好きな私こそが、エロだ。俺がエロカメラマンでした。
と結論しかけた時、砂浜を走り回っては、「みなさーん!こちら側に寄ってください!」だの「こちらは今入らないでください!」だのとやけに砂浜の民衆を仕切る者がいる。なんだぁ?テメェ……。エロか?
初めは本当に、何かある風を装って民衆を操ることに快楽を覚えているヤバい快楽犯罪者かとおもったがどうやら何か撮影しているらしい。民衆もそれに気づいて映え写真撮影を止め、なんだなんだと見ている。女性が2人突っ立っているが何を撮っているのか全くわからない。
スタッフらしき人間が「みなさん自然にしていてください!普通に楽しんでいてください!」とか言っているが、ほな平日にロケしてはいかがでしょうか。
大分(反射じゃないところを)楽しんでしまってもうエロもなさそうだし帰るか、と思うと同時にロケも終わったようだった。民衆に、香川が舞台の小説原作のドラマ?映画?が今後発表されることを伝えていた。
「ご協力ありがとうございました!みなさん自由に楽しんでください(笑)自由に(笑)水に反射してる自分をね(笑)撮ったりしてください(笑)」
て、テメェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!??!?!?!?!?!?
完全にこの民衆を小馬鹿にしている。おい俺たちは騙されているんじゃないか?最初からこいつら何も撮ってないんじゃないか?そうだとしたら、エロ以下だぜ!?
何故かバッドエンドで浜を後にする。
帰りすがら、official青ジャケットおじさんがカップルを撮影している様子の写真を撮った。
やっぱり、エロカメラマンは私でした。
|やっと寛永通宝、そしてうどん信仰
予想以上に父母ヶ浜が白熱した。みかんロボ
https://maps.app.goo.gl/wh3qoaRzojW3W2b98
の横をわざわざ通り、BIG寛永通宝に向かう。
こちらです。
これが、いつ誰がどうして作ったかわからないって言うんだから、すげーよ。
看板には謂れとして、1633(寛永10)年領内を巡視する丸亀藩主・生駒高俊公を歓迎しようと、地元の人たちが一夜にして作り上げたとされていると書かれていた。
けど、実際寛永通宝が作られたのはその3年後だから辻褄が合わないようで、生駒高俊がきた記録もないんだそうで。ちょっとおもしろすぎるか。
寛永通宝由来二次創作ってこと?
でもそんな得体の知れない、こんなでかくて由来残ってないもんを、毎年2回、春と秋に皆で絵柄を整えるらしい。えらすぎ。
わたしも参加したい、寛永通宝の上乗りたいよ。
↓今年の春の回は4/29!行きたいよ〜
【参加者募集】 銭形砂絵「寛永通宝」 砂ざらえ - 観音寺市
寛永通宝は上からチャキッと見るだけで、すんなり終わりました。もう日もくれるし、そろそろ香川とはお別れ。
ここから徳島に入るわけだが、お別れの前に…
讃岐うどん神社へ。
絶対参拝したいこんなんは。株式会社マルキンの敷地内に建立しております。
ここで期待していたものは「どんぶり塚」だ。うどん信仰への感謝を表しているらしい。
でも、ない、ない。どこにもない。本当はこんな風にあるはずなのに。
『讃岐うどん神社 - 丸金神社』さん境内の「どんぶり塚」写真 - 写真共有サイト「フォト蔵」
↑これが見たかったの!
このサイトの写真は2016年のもの、まさかもう撤去されているのだろうか。もういつの間にか誰もどんぶり塚を築かなくなって、うどん信仰への感謝をすっかり忘れてしまったんだろうか。
それって……うどんの神様が忘れられてしまっているとしたら………信仰を失った神は、どうなってしまうかってこと。もう始まっちゃってるんだよね。
|徳島県三好市入り
山道全てのカーブを攻め、最速で徳島へ入る。
4S STAY 阿波池田駅前にこの日は宿泊🎵
雰囲気ありありで綺麗な宿。一階はジビエ料理のレストランになっている…最高?
わたしは地方安宿が大好きです。
メッシの前に近くの銭湯にいく。
宿で入浴料とビールのセット券を購入して負け知らずになってから、歩いてすぐの池田温泉へ。
徳島県立池田高校の野球部は歴史に残る名門of名門なのだそうで、彼らは池田温泉御用達のようだ。これもひとつ、聖地巡礼かもしれない。
Googleマップの池田温泉では地元消防団のセンシティブ入浴画像を見ることができるぞ。
https://maps.app.goo.gl/mFnnBfAQ7rwxEwpGA
この池田温泉にはサウナがあって、しかも無料で入れる。都民的には羨ましい。
サウナにあるスピーカーから流れるのは、MISIA、髭ダン、DISHなど、誰でも知っている音楽。有線なのか?番台DJのプレイリストなのか?わからないが、めちゃ、くちゃ、ちょうどええ。ファンとかではないが知っているから簡単に盛り上がる。まるで渋谷ペッパーパーラーのあのDJナイトを思い出す…。
スピーカーは微妙に調子が悪そうで、歌が途切れ途切れになる。blutoothなのか?やはり番台DJ?途切れ途切れの歌はまるで泣いているようで、全員を解散ライブの如しにできるというわけだ。(何言ってんのかわからないかもしれないが、判断の鈍るサウナ室ではこう盛り上がったんだ)
それから戻って、宿のレストランでジビエ喰いを行う。俺たちは居酒屋でレシートを喰種の飲食履歴にできる。ジビエ大好き生肉大好き。
だから結構食べた。ラストオーダーが迫っているというのもあって後先考えず頼んだりして、酒も三杯くらいは飲んだ。ご飯は本当に美味しかった。鹿肉ステーキも猪の串焼きもしらすオムレツも鹿ガパオもなんだかんだも全部最高最高最高だった。。。。
そしたら会計が4人で¥8,000ってどういうことだよ?
東京だったら1人¥5,000くらいの量と質だったんじゃないかと思う。会計から戻った友人から金額を聞いた時、我々はここでの永住を願った。本当に美味しかった、忘れられないの春風で揺れる花手を振る君に見えた。
|そりでわ、無限に練りをしまつ✋ぽやしみ~
この日はここまで。
宿の方に加湿器を借りたことをきっかけに、必殺技が「霧死(ミスト・デス)」のキャラクターが登場する少年漫画の連載案を、日が変わるくらいまで議論していたことについては連載が決まってからまた話します。
この日のgoogle mapタイムライン。
明朝、この日の寝不足と飲酒が重なった予想外の二日酔いで腹の中全部出してからの出発になるとは露知らず、眠ったのでした。
〜つづく〜