2024年2月 四国3カ国巡りDAY2:徳島編

 

cham3621.hatenablog.com

〜この記事は上記の続きです。読んでない人はぜひ〜

 

|DAY2:徳島県愛媛県松山

次の日起きたら最高に体調不良だった。白目剥きながら支度をし、大嘔吐の末出発。そんなに飲んだつもりなかったのですが・・・。日本酒?寝不足?加湿器で盛り上がりすぎた?高知でもそんなことがあった。四国に来ると二日酔いする。まあ高知はひろめ市場で絶対に飲みすぎていたけど。

ぐったりしながら山道を南下し、奥祖谷へ。1時間半ほどかけて、辿り着きました。

 

 

かかしの里〜!(お話の国〜!)

https://miyoshi-tourism.jp/spot/kakashinosato/

里に来る途中の道のりでも、人影と見間違うかかしのお出迎えがちらほらあった。

 

車を適当な場所に停め、初手でこの建物に遭遇。

中はどうなっているかと言うと、

こうなっている。かかし一族の族長に見えるが、真ん中の人は生きている人間です。

事前に知ってはいたが、もうこんなにかかしまみれになるのか。あまりにも人間に見えるから、ちょっとドキドキする。油断するとうわぁと声が出る。

先客のおじおば夫妻は、ソファに座ってゆっくりしていた。おじは「ここにじっとしているとこっちまでかかしになってしまいそうだ」と言って笑ったが、本当にその通りだと感じる。

キンタロー。さんとキンタロー。かかしの2ショットまで

この建物の隣には、廃校になってしまった小学校がある。そこもどうやら見ることができるようだが…かかしの小学校。もう小学校までかかしのもんになっちゃってるってわけね。

サボっているかかしもいる

小学校も入り口から大量のかかしに歓迎を受ける。体育館が見学自由になっていた。おそるそそる覗いてみる。

ギエピ〜〜〜〜〜!?写真じゃ全く伝わっていないかもしれない。見渡す限りのかかし、かかし、かかし。異様なまでのかかっさん人口密度。これが全く静まりかえっていることが、不思議に思えることが不思議である。

ここでは何やらかかしの里の上層部が団子になって大会議中である。

集まりに連れてこられた子どもは退屈で退屈で眠っってしまっている。

今にもああでもない、こうでもない、今年のカラスは例年より我々への耐性が強くなっている、昨今しーでーやら、でーぶいでーなんぞに我々の仕事が取って代わられている、やいの。やいの。と聞こえてきそうなくらい会議は白熱している。

かと思えばこちらでは徳島名物阿波踊りで踊る阿呆が量産されている。祭りに浮かれて酒でも飲んでいるんじゃなかろうか。千鳥足での阿波踊りが会場をわかせている。

しかも結婚式まで開かれており大騒動である。みんな揃って大団円を迎えてフィナーレのような顔立ちだ。他にも大綱引き大会が開かれていたり、謎の遊びに勤しむ子どもたちやめちゃくちゃ普通にお雛様が飾られていたりして、もう大賑わい。視界は。聴覚だけが私たちの足音とたまの会話だけで、あとはしーんとしているのがとにかく不思議な感覚だった。思い出すと頭の中は賑やかだった。我々の聴覚では拾えないところで、かかしたちは大盛り上がりだったのかもしれない。混ぜてもらえるにはまだ時間がかかりそうだ。

校歌たすかる

 

かか小を後にし、里をぶらりとしてみる。「かかしの里」と呼称している部分は広くなく、片道5分程度の一本道だ。(鈍足で歩いたので、5分というのは本当に勘で言っている)

その間道にはかかしたちが農作業に勤しみ、集まって談話していたりする。生きている人間は1、2人だけ見かけた。一瞬考えてから「人だ」と思う。「人か?いや、かかしだ」のフェーズはだいぶ前に終わった。時代は「かかしか?いや、人だ」である。

かかしたちの生い立ちについてはこちらが詳しいので、気になった方はどうぞ。

かかしの母 綾野月美さん パート1 三好市東祖谷名頃「かかしの里」 | まるごと三好観光ポータルメディア

1人の一般人が趣味で始めたものがこう大きくなるなんて、人間って…面白‼︎…

これは本当にどっちかわからなかった

 

|巡礼of聖地〜蟲師

かかしたちに別れを告げ、一行は来た道を蜻蛉返り。

このあたりにずっといってみたかった場所がある。ついに行けるのねアタシ…。高揚感にエンジンをふかし、たどり着いたのは「祖谷のかずら橋」。

I

これこれこれ〜〜〜〜〜!!!!みんな元気に慎重にわたっていて可愛いなあ。

祖谷のかずら橋 | 大歩危祖谷ナビ<三好市公式観光サイト>

かずら橋は文字通り重さ6トンのシラクチカズラを用いて架けられている橋田が、3年に一回架け替えをするという。ちょうど今年架け替えの年で、2月22日まで行われていたのだが我々は新かずら橋の王子様となった初日も初日、23日に訪問した。ピカピカのかずら橋。またここから3年間、人々が渡る足跡の一ページ目になれたというわけだ。光栄でございます。

そしてこれは聖地巡礼でもある。蟲師です。蟲師最高。このブログの中で一番の事実はこれです。蟲師が最高ってこと。

「一夜橋」という激切ない愛の物語は、このかずら橋が題材だと言われている。作中でギンコさんはこの橋について「いい感じの橋だなオイ…」と言及しているが、本当に“いい感じ”だ。みんな両脇の手すりにしがみついてゆっくり渡っている。無理もない。

ガバガバのスケスケだからだぜ。

落下することはないが、足がズボッとなったらヒィッてなると予想される。

とはいえその隙間から見える清流の美しいこと。正直わたしはあまり恐怖がなかった。景色や渡っている人々のことを見る余裕もあったし、スイスイ渡れた。この恐怖心の薄さは景色の美しさに由来したと思う。

勿体無くてゆっくり歩いてしまうと渋滞が起きてしまいます

これを日常使いしていた当時の人たちは、当たり前だがノーハンドでスッスいくわけだ。生優しい時代に生まれているな我々は本当。

本当はこういう橋渡るとジャンプして揺らしたりしたくなってしまうんですが、渡りきった後で橋を共有していた人たち全てから殺害されてしまうだろうと思い、理性を出勤させました。

渡り切ると、知らんご家族がいい写真を撮ろうとしていたので、Take a picture nowしてあげました。するとお返しで撮ってくださいましたが、本当に写真が苦手で変な団体の集合写真になってしまいました。

でもいい写真だね〜

渡りきってから、帰る方向とは逆に小1の徒競走くらいの距離歩くと、「琵琶の滝」という滝を見られる。平家落人がここで琵琶を奏で暇を潰した(徒然を慰め合った)とされるらしい。

先ほどのご家族もご一緒

わかんないけど、マイナスイオンの言葉の由来ってここから来てそう。滝はいいね。滝は心を潤してくれる。自然の生み出した神秘の極みだよ。そう感じないか?碇シンジ君。

シンジくんの返答を待たず、私たちはお腹空いてしまったため帰路のいい感じの小屋で魚を食べた。

確かアマゴとかいうやつだ。一緒にいた鮎と迷ったが、食ったことないもん食いたいためこちらに。マインドトリコなんで。(ガツガツ!)シャケとアユの間みたいな味で美味しい。炭火焼きされていて骨も頭も余すところなくバリバリ食べられた。最高。全部食べられるのが一番いいからね。

 

|大小の歩危

さあどんどん行こう。人生は有限だ。

また来た道を北上のススメし、大歩危小歩危峡を目指す。

途中気になった商店へ寄り、刺身こんにゃくを購入。だいすきさしこん。

©️友人

友人は豆腐も買いたかったようだが、あいにく売り切れてしまっていた。すると店主のおねえさんは、「歩危マート」にならあると思う、と教えてくれた。歩危マート、さっき見たぞ。なんとも言えない、いい看板を。トーマ危歩としか読めない、顔写真で表情が伝わってくるのにあえて吹き出しに顔文字をつけることで二重にニュアンスを伝えてくるあの看板。

この看板

気になりに気になっていたのでいい機会に寄ってみる。外観の写真を撮り損ねてしまったので、こちらを参考にされたし。

歩危マート(ボケマート)公式サイト 店舗案内 旅人のおもてなし

可愛らしいスーパー。ここで金ちゃんラーメンに出会うことができた。即購入。

金ちゃんラーメンとは徳島製粉株式会社のカップラーメン袋ラーメンなんですけど、これがなんか美味いんだよすごく。味について本当に口で説明できないんだけど、ちょい太め硬めの麺で、いい具合にチープな味で、これでいいんだよこれがいいんだよって味…見かけたらぜひ食べてみてください。(先日兵庫県で目撃した際、担々麺やら焼きそばやら多種多様ということが判明。塩焼きそば美味しかった…ブラックペッパーとレモンの酸味が、ビビビビミ、LOVE)

そして歩危マート向かいにもかかしの侵略があり、嬉しい。

けんじとラブラブになれるスポットまで完備。

念願の岩豆腐は馬鹿でかいため持って帰ることができないと判断。看板で「おいしいよ(^O^)」とのことだったぼけあげ、ここでしか食べられないものだったみたい。はい再走。

 

|妖怪村おおぼけ

鈍足観光委員会はやっとのことで大歩危へ到着。このあたりは妖怪の噂がめちゃくちゃ多いらしく、有名な子泣き爺の発祥の土地はここなんだそう。今回は見られなかったが、子泣き爺の像もあり、こちらの説明を見ていただければわかるが

児啼爺の像 | 大歩危祖谷ナビ<三好市公式観光サイト>

柳田國男水木しげる京極夏彦役満ツモすぎる感じです。

道の駅大歩危には妖怪屋敷なるものがあった。せっかくなので入場してみる。

入った瞬間からなんかすごいクオリティの大天狗に迎えられる。

恐る恐る入っていくと、おじいちゃんの棒読み音声案内があり、そしてこの天狗と同じクオリティの妖怪造形物がたくさん展示されていた。すごい。

オギャナキさん。かわいい。子泣き爺と似た種。


「除くな」と書かれた穴が空いた襖を覗くと妖怪と目があったり、暗いトンネルを進まされたり、ちょっとしたお化け屋敷演出まである。思った以上の見応えに、軽率な入館に冷や汗をかく。私たちはいつでも時間がない。余裕な旅をしてみたいものですよね。

お化け屋敷に弱い我々は、ほんの数メートルの暗いトンネルでもぴったりくっついてじわじわと通る。バカでかい音が鳴ったか何かして、悲鳴をあげて出てきたが、その次に来ていたカップルはすました顔をして5秒くらいで通りきっていた。やるじゃん。

これ可愛すぎる商品化希望ガチャガチャにしてほしい

好きな表現

もっとじっくり解説を読んでいたかったが、後半はフィギュアたちを堪能することしかできなかった。しかし本当に出来がいい…迫力とコミカルさが両立してあって、ハンドメイド感も妖怪伝承に似合っている。

最後にはモニターに自分を映すと河童(この辺りではエンコとよぶらしい)になることができ、手を動かしてモニターに表示されていくキュウリを掴み取りまくるという最新ゲームを堪能した。ドタバタだったがとてもいい館だったから全国の妖怪好き、妖怪を愛する者たち、妖怪を憎む者たち、全ての妖怪関係者に伝われ。(忌み構文)

二階には石の博物館なるものがあって、そちらも楽しいがこういう美術館とか博物館とかとても疲れてしまうたちで、ぐったりしてしまった。

そのあとはお腹も空いたので徳島ラーメンを食べた。大歩危峡を眼前に食べるラーメン、腹ペコに沁みまくった。徳島ラーメンなんかとても美味しかったです。すみません、真の食いしん坊は写真撮る間も無く食べてしまう。

結構遅めの昼食になってしまった。これ食ったら帰るか?と思っていたがうまいうまいと頬張っていると、元気が出てきて、時間的にも「遊覧船、行けんじゃね?」と希望を取り戻していた。遊覧船、行きます。

ご飯を食べ終わったのは大体16:00くらい。遊覧船の最終出航は16:30です。急ぎました。滑り込みで受付をして、遊覧船乗り場へ。川の近くはやっぱりひんやりしていて、降りて見る大歩危峡は小学一年生の時、とてもとても大人に見えた六年生のようでした。威厳がある。こういう自然は、ムンっとしているようで、どこか、もう助からないぞ⭐︎という顔もしている。

©️友人

集合写真でしか見ない足場を見ると必ず写真を撮ってしまう。1人一段使う贅沢。でかいモロッコヨーグルを独り占めするのと同等の背徳。

私たち以外にも数名の乗船があり、いざ出航します。

遊覧船の公式ページには、こんな触れ込みが。

出典:大歩危峡まんなか(大歩危峡観光遊覧船・レストラン)│公式サイト

動物たち会えるといいな〜!特に野鳥2に会いたい。未来予想図Ⅱばりの1以上の周知力の。

ガイドさんの解説を聞きながら進んでいく一行。

左手の岩、あれは「獅子岩」と呼ばれています。通り過ぎた後に振り返ってみると、ライオンのように見えることからそう言われています。

たしかに!でも先生、ごめんなさい。全部獅子に見えるよ。できない子でごめんなさい、先生。

ちょっと待って!?

野鳥2じゃん!!!!!!

あれ絶対2だよ、1でも3でもないよ、2だよ、ツー!おーい野鳥2ーー!!

嬉しいって。あとめっちゃ頑張って泳ぐアイガモにも会えました。ぴーちゃんかわいい〜。

往復約30分の遊覧船旅は、サメに襲われることなく、絶対ダメだろみたいな倉庫に逃げこんだり船員がライフルをぶっ放すなど、あぶなーーーいとかうわーーとかもなく、穏やかに帰港しました。

|さよなら徳島、またきて松山

大歩危峡を堪能した我々は、次に松山に向かいます。も〜へと&へとなはずですが、旅行の時ってどうしてこんなにアドレナリン出続けるんでしょう。体バグちゃって元気にアクセルを踏みます。まあ元気なようで、いるだけかもしれないから、気をつけてください。

高速をぶっ飛ばし、着きました。松山。

ここでレンタカーをかしこみかしこみ、お返し申す!

旅の途中で返せるの、結構嬉しい。

アンパンチである。

松山駅からワンマン電車にのり、伊予市へ行きます。そこに今夜の宿がある。

©️友人

伊予市に降りて徒歩すぐ。今夜はつたや旅館さんにお世話になります。この国には安くて良い宿が無限にある。なるべくそういうところを利用していきたいのだが、今回の宿はその一つだ。

https://iyokankou.jp/spot/spot-839/

外観の写真を撮り忘れてしまっていて意味がわからないのだけれど、とにかく一見小さそうに見える建物は、入ってみるとその奥行きに驚く。旅館のある伊予市灘町は、もともと町割りを行ったのが権力者でなく地元豪商で、その名残によって今も、通りに面した間口は狭く奥行きがかなりある作りの家が立ち並んでいるという。

無我の奥の三つの扉の最後を開いたご様子の総理

こんな良い雰囲気の宿に今夜は私たちだけだという。そんなばかな。

YoutubeにはPVまである。ご覧ください。

youtu.be

この映像、01:45くらいのところ、TSUTAYAとの類似を示唆しながら、いきなり床がガバ開きになって女性たちが吸い込まれている。これ、防空壕だそうです。わたしたちはたまたまこの宿を知ったが、この防空壕を見て絶対に宿泊したいという気持ちを固めていた。

またしても結構遅くに来てしまったため、さっさと飯食べに行かねばならない。店主の方に説明を聴き、ついに防空壕の扉が開かれる…。

ガバ


怖っ 暗い

危ないから電気持って入ってね、土足で入ってね、おっちゃんもう寝るから帰ってきたら自由に入っていいよ。後この冷蔵庫に入ってる缶ビール、みんなで飲んでいいよ。

!?!?何かの会合で余った?か何かした大量のロング缶のキリン一番搾り。くれる??の??アル中カラカラだから最高に嬉しかった。どうしてそんなに優しくしてくれるんだ。20代女性だからか!?そうなのか!?

最高になっちゃったがとりあえず私たちは飯へ。遅い時間、そして土曜日の住宅街。やっててくれ…という気持ちで居酒屋さんに転がり込む。

https://maps.app.goo.gl/druGhFi4V9MhhhAs5?g_st=ic

居酒屋「いろは」さん。ここがまた良いのなんのって

奥の半個室座敷に通される。こういう小さめの地域に居酒屋さんにありがちな隔離席。人数的にもよく通される。良い心地がいい。

牛タタキも刺身も、揚げもんも、美味しい美味しい、旅において一度もご飯に失敗したことがないんじゃないか?それだけ地域居酒屋さんは、本当に美味しいところが多い。

昨夜に続いて爆食いし、もうそろそろお店も終わりかしら、おなかいっぱいね、行かなきゃね、というところで、いきなり謎のペペロンチーノが登場した。

なんですの?「よかったら食べてください〜」

!?!?!まかない!?どうして?????嬉しすぎて「どうしてですか!?!?!」って言ってしまってた気がする。どうしてじゃ無いよ全く失礼な。でもどうしてだよ。20代女性だからか?そうなのか?

言うても観光客へのおもてなしでしょう…。本当にありがたい。旅先ではこういうことがよくある。その度にどうしてこんな私たちに!?と言う驚きと困惑が真っ先に来てしまうが一瞬で満面の笑みになる。こちらから何もできないのがもどかしい。払うしか無いのか?カラダで…。本当にありがとうございます。

腹が幸せの鬼膨らみを見せた。

ご馳走様をして、近くの銭湯に行く。小雨がちらついていた。

愛媛県伊予市郡中│いよ温泉│いよプリンスホテル オフィシャルホームページ

小さいながらも露天、内風呂、サウナ、水風呂完備の最高施設。サウナにはローカルラジオのようなものがかかっていて、内容はよくわからなかったが、地元ロックバンドを紹介しているようだった。バンド名か曲名かに、みかんを想起させる言葉が入っていた気がする。何?

閉店ギリギリまで粘り、ぽかぽかで宿へ帰る。

帰ってからは防空壕を見学。

結構広さのある館内を冒険しまくって、すりガラスまみれなことに気づいて萌え散らかして(すりガラスに興奮してしまう)いただいたビールを少し飲んで、眠った。

 

|そりでわ、無限に練りをしまつ✋ぽやしみ〜

この日はここまで。

この日のGoogle mapタイムライン。

大横断だね。

明朝も早起きです。日曜だから恒例のプリキュア見ながら朝支度です。

もらった缶ビールは流石に全部は飲みきれない。でも明日はフィーバータイムがある。そこで飲めるように1人一本もらって行こう。冬はこれができるからいいよね。

〜つづく〜